東京MOOCer

東京MOOCer

オンライン学習サイトで独学する人のブログ

体育大卒の社会人がデータサイエンティストに転向するまでの3年

まえがき

データサイエンティストの職を得るまでの道のりを記事化してみました。肩書上はデータサイエンティストですが、実態は「機械学習モデルの実務適用」といったところで、このような業務に採用されるまでの道のりを書きます。

想定する読者

主に「社会人で異職種からデータサイエンティスト・機械学習エンジニアへの転向を考えている方」に向けて書きました。「ソフトウェア・エンジニアへの転向を考えている方」も一部参考にして頂けると思っています。もちろん読んで頂けるのであれば、どなたであれ嬉しいことです。

自己紹介

体育大学の出身で新卒では営業をしていました。その後ステップアップのつもりで転職した先でキャリアの行き詰りを感じ、それを機にプログラミングを独学し開発者に転向、現在は念願叶ってデータサイエンティストとして働いています。独学を始めてから3年、29歳の時点で正規職を得ました。

はじめはソフトウェア・エンジニア(Androidアプリ開発者)を目指していたのですが、独学を重ねるうちに機械学習エンジニアになりたいと思うようになり、最終的にデータサイエンティストの肩書で働いているという経緯です。

記事を書く意義

私が独学をしていた頃、先人の方が残された記事の恩恵を受けました。それまでの人生で開発者とほとんど接点が無かったため、唯一Webだけが貴重な情報源でした。似た境遇の方がいるのではないかと想像しています。

私がキャリアを転向できたのは、Webの世界が充実していたからに他なりません。この世界に私自身が経験して学んだ情報を足して、次の方へのバトンにしたいと思いました。

社会人の途中からソフトウェア開発者やデータサイエンティストに転向した方の先行事例は既に記事として公開されています。これらにはデータサイエンティストやソフトウェア開発者になるための手段・ルートが書かれていますが、ここにバリエーションを追加しようというのが私の狙いです。

私の経験のユニークな点は、スクールに通わずにオンライン講座で独学したことと、経験を積む手段として派遣を選んだということです。なるほどこういう例もあるんだなと参考にして頂ければ幸いです。

 

目次

序章(ポエム)

プログラミングに興味を持った当初は、「自分にできるのだろうか?」という疑念がありました。やってみると事前に想像していたほど特殊な能力は必要なく、論理立てて文章を書く能力があれば十分ではないかと私には思われます*1

よって、せっかく興味を持たれた方は一定期間やってみることをお勧めします。分からない時期は面白くないでしょうが、これはプログラミングが面白くないのではなくて、分からないから面白くないだけかもしれません。私自身、心のどこかでちょっと違うかもしれないなぁとの思いがあったのに、いつの間にか楽しいと思うようになっていました。

ところで私が挫折することなくやってこれたのは良い教材と出会えたからだと思います。「エンジニアに興味があるけど自分にできるのかな?」とモヤモヤした思いを抱えていたときに良い教材を発見し、「これなら独学できそうだし、修了時にはある程度のレベルには到達できそうだ」と思えたことで、本格的にエンジニアに転向する肚が決まったのでした。教材は4章で紹介しますが、解説の分かり易さとモチベーションの上がるような明るい雰囲気に引き込まれ、現在も愛用し続けています。

この記事で書く経験について、その再現性を問われると微妙なところです。しかし、何かしら参考にできるものがあることを願って書いていきます。

1章 戦略を立てました

20代後半でキャリアを転向するにあたり、私は30歳までに何とか軌道に乗りたいと考えていました。早期に技術を習得するため、核になる方針を定めていました。

方針1:体系的な教材を着実に進める

初学者が抱える問題に「どこから手を付けたらよいか分からない」とか「目標に到達するまでの見通しが立てられない」というのがあると思います。誰か体系的に理解している人にナビゲートしてもらうのが理想的ですが、独学の場合はそれができません。

対処法として、私は「体系的な教材を選ぶ」ということをしました。具体的には、UdacityとCourseraという教材を利用しました(2章や別記事で紹介します)。これらの教材はコース設計が優れていて、コースを修了する頃には学習テーマについて体系的な理解が得られる作りになっているのです。教材がナビ役をしてくれるので、次に何を学ぶべきかということを自分で組み立てる必要がなく、独学をする初学者はそのような教材を選ぶのが良いと思います。

目の前の講座または書籍を進めることだけを考えるというのは、独学をするひとつのコツだと思います。気づいたらあるレベルに到達していたという状況が望ましいと私は思います。

方針2:学習時間を確保する

方針2は、方針1を実行するための時間を作ることです。良い教材に取り組む時間を作ることさえできれば体系が得られるはずである、というシンプルな考えです。

【仕事から離れて学習時間を確保する】
時間確保のためにやったのは「仕事を離れて実家に帰る」です。仕事をしなければ1日まるまる学習に充てられます。収入は無くなりますから、支出を減らすため実家に帰りました*2。私が実家で独学したのは5ヶ月でしたが、当初はどれくらい勉強に時間がかかるか想定できなかったので、このような選択をしました。このようなときに備えて金銭的な蓄えをしており、それが良かったと思います。

【仕事をしながら学習時間を確保する】
仕事を再開してからも継続して学習していました。仕事をしながら勉強時間を確保するために心掛けたのは以下です。
①プログラミングの仕事に就く
②電車通勤・昼休みも勉強
③出勤前・帰宅後も勉強
④土日も勉強

工夫というよりも根性で押し切ったようなことばかりですが、①と②は補足します。

①については、面接段階で自分の仕事を握るということです。エンジニアの仕事だと思っていたのに実際は事務仕事だったというようなことがあると一日8時間ずつ棒に振ってしまいますので*3、選ぶ実力はないという自覚はありましたが、「仕事時間=プログラミング時間」になるような仕事を選ばせてもらいました。

②については、外出先でも講座を進められるように環境を整えました。デスクトップPCを使っていたのでノートPCを追加購入したのと、ポケットWiFiを契約しました。通勤時間は片道1時間近くあり、昼休みも1時間ですから、1日で3時間捻出できるのは大きいと思います。

戦略=方針1+方針2

総合すると「学習時間を確保して良い教材に全力投球」が私の戦略でした。戦争戦略の本を少し読んだことがあり、そこでは兵站の充実といって資源確保や輸送の重要性が論じられていました。私にとって学習時間こそが”資源”であり、教材を進めることは”確保した時間資源を技術に変えて前線に輸送すること”でした。何事も先立つものは資源だなと思います。

2章 教材を選びました

教材は、方針1「体系的な教材を着実に進める」に関連します。

私はUdacity(ユダシティ)とCoursera(コーセラ)という学習サイトを使用してきました。これらは大規模公開オンライン講座(MOOC:ムーク)と呼ばれていて、どのような人に対しても広く学習機会を提供しようという意図をもって開設されたものです。大学講義相当のものを動画で学べるサイトというイメージで良いと思います。

これらの媒体は既に有名ですし調べれば説明記事も出てきますが、ほぼ毎日UdacityとCourseraにお世話になっている私の観点で海外MOOCを別記事で紹介してみました。良ければご覧ください。

海外MOOCで学んだ理由

Udacity や Coursera は海外サイトですから、英語が読めなくてはなりません*4。初学者が技術を英語で学ぶのは、実際のところ非効率だったと思います。自分でもその自覚はありました。はじめの頃は、字幕を読まなくては内容を追えず、字幕が切り替わる度に一時停止する有り様でした*5。おかげで3分の動画の視聴に数十分かかってしまうし、やっと見終えたと思っても勘違いしているし、なによりすぐに疲労してしまうし、プログラミングも課題の意図が理解できないから進められないといった問題にしばしば直面していました。日本語で学べば起こり得ない無駄な問題を引き起こしては格闘していたわけです。

それでもなぜ私が海外MOOCを使ったのかというと、講師・内容ともクオリティが高かったからでした。日本で体験したE-learning講座とは全く別物で先進的で洗練された香りもしました。講師として世界的な第一人者・開発者本人が登場することがあるのですが、彼らから直接教わるのは非常に喜ばしいものです。野球だとイチロークラスの世界的レジェンドです。総じて言えば「講義を素直に吸収していけば、自分もプロフェッショナルなエンジニアになれるかも知れない!」と期待できたのがMOOCにこだわった理由です*6

副次的な狙いとして、「せっかくなら英語もできるようになろう!」と考えていました。英語が使えれば就業先を国外にも広げられます。プログラミング力向上だけを考えれば非効率極まりないのですが、広く長期的な可能性を考えるとリターンがありそうな気がしたのです。英語ができるようになることそのものが報酬だったこともあり、苦しみつつも楽しくやっていました*7

繰り返しになりますが、UdacityやCourseraは、修了すると「学習テーマに関する体系が獲得できる」講座設計になっているので、方針1「体系的な教材を着実に進める」に適う教材です。

教材の考察

【動画は初学者の味方である】
一般的な独学の手段として書籍がありますが、初学者にとっては動画視聴の方が易しいことが多いのではないかと感じています。書籍で理解するときは、文字を具体的なイメージに変換する作業を脳内で行っていると思いますが、それは知識のベースが乏しい状態では負荷が高い作業だと思います。動画は視覚的イメージを提示してくれるので、理解が促進されるような気がします。

とはいえ深い理解には書籍も欠かせないので、時と場合に応じて選ぶのが適切な姿かと思います。

【英語は世界を広げる】
私はエンジニアとして頑張る気概のある方は領域を問わず英語習得を勧めたいです。

英語から情報を取れると作業の質が高まると思います。英語記事は全世界のエンジニアによって淘汰された情報なので、人気記事は高クオリティです。そういったものは情報の正確性や網羅性が高いので、それを参考に作業したときにエラーが出にくい気がしています。エンジニアになりたての頃は英語を読むのが億劫で日本語だけで作業しようとしていましたが、英語が読めていたら違ったのかもしれないと今になって思います。

ソースコードは結局英語なので、英語の語感はあるに越したことはないと思います。コードの挙動を簡潔に言い表した命名ができるようになると思います。複数のプロジェクトを行き来するとき、コードが長くて汚いと自分で書いたのに何をやっていたのか分からなくなります。コードは綺麗に書けて損しません。

英語ができた方が就業機会が広がります。派遣社員をしていたとき、英語が必須の会社さんにお世話になりましたが、開発者としての土台はそこで作って頂きました。そこはネームバリューのある会社だったので、そこでの就業実績がまた次の機会を運んできてくれた気がしています。英語で勉強していなかったら当時のチャンスを掴めず今の私はなかっただろうと思います。幸運なことでした。

個人的な将来の希望として、大学院に興味があります。ひとつのハードルは論文を英語で書くことだと思いますが、ライティングに対する心の障壁はなくなりました。海外大学院も現実に考えられるようになったのは大きなことです。まだそのレベルにはないものの、3年前には到底あり得ない世界だったわけで、MOOCの賜物です。

ちなみに、データサイエンティスト・機械学習エンジニアとして働く場合、私には英語が必須のように思われます。英語が必須要件になっている企業がほとんどではないかと思いますし、皆さん当たり前に英語力を備えているので、できていた方が良いと思います。

私は当初ここまで想定しておらず、たまたま海外MOOCを気に入ったことで恩恵に与ることができました。英語がネックでデータサイエンティストになれなかったとしたら、非常に落ち込んだと思いますから、本当に幸運でした。上記メリットを享受したい方は、時間が余分にかかるとしても果敢に海外MOOCで勉強されることをお勧めします。

※海外MOOCを利用する際に前提となる英語レベルは「すごく時間が掛かるとしても単語を調べれば文章の意味が分かる」かなと私は思います。仮にそれ以下だとしてもチャレンジは無料ですから、一時停止を押しながら見てみましょう。数ヶ月の単位で英語力が上がっていくのが実感できると思います。頑張ってください*8

3章 派遣をしました

方針2「学習時間を確保する」に関連します。

派遣という労働形態については賛否あると思いますが、私の実力ではそれ以外選びようがなかったというのが派遣を選んだそもそもの理由です*9。正社員でないという状態に対して漠然とした不安があり、生活していけるのかという心配すらありましたが、実際に派遣求人をみてそれは杞憂だと分かりました。東京圏のソフトウェア開発案件の時給は高いです。お給料をもらいながらスキルアップが望めるだけでありがたいという状況でしたので、派遣を始め計3社お世話になりました。

A社さん:AndroidiOSアプリ開発Java/Kotlin/Swift)
B社さん:構文解析器の開発(C#, MySQL
C社さん:組み込みシステムの処理高速化(C++

一貫性が無いように見えますが、A社で仕事をしながらプライベートで独学したことをアピールしてB社でお世話になり、C社も同様にしてお仕事をさせて頂いたという経緯です*10

派遣のトリセツ

私は派遣で働く目的を以下のように定めていました。
①仕事を通してスキルを獲得する
②自己理解を深めること(どんな職場環境を好ましく感じるか、何を避けるべきか知る)

①は言わずもがな、私が行きたいと思う会社があったとき相手からも来て欲しいと思ってもらえるだけの実力を備えるためであり、1章で書いた通り、プログラミングの仕事に就くことで「時間を確保する」ためでもあります。

②は、本格的に職探しをする前に、多様な業務・職場を経験して自己理解を深めておきたいと考えていたことによります。会社選びの条件はいくつか挙げられますが(好きな仕事ができる、給与が良い、オフィスが綺麗etc..)、例えば好きな仕事さえできれば給与が悪くても良いのかと言えばそうではないだろうと想像できます。しかしどの程度のバランスだったら不満を抱えずに仕事ができるのかについては理解が曖昧で、自分にとっての適切な塩梅を把握しておきたいと感じていました。私は既に短期での転職を複数回してしまっていたので、「就職・転職してみたら違った」という感覚を最小にしたかったのです。

実際、①・②どちらの面でも良い経験を積ませて頂くことができ、現職を選ぶ際に役立てられました。広く業務を経験させて頂いたうえで「やはり機械学習をやりたい」という判断になりましたし、会社選びの条件では「仕事内容が希望に一致すること」と「安心して勉強し続けられる会社」という自分にとって大切な基準を明確にして判断できました。

以上のように、派遣も活用次第ではあると思います。私にとってメリットだった派遣の特徴を整理すると、以下3つです。

①契約時に業務内容が確定する
②時給が高い
③短期契約

①について、開発業務で仕事を受けたら「仕事時間=プログラミングの時間」が確定します。私は営業経験があったためセールスエンジニアの提案をよく受けましたが、契約時にそういう可能性を排除してプログラミング仕事が確約されるのはメリットでした。

②について、時給が高いと時間を稼ぐような効果が得られます。例えば、月の支出が20万円の人を考えます。収入が20万円の場合は毎月働かなくてはなりませんが、40万円の場合は半年休んでも生活が成り立ちますので、これも「時間の確保」です。Udacityの学費は高額なのですが、恐れず支払える安心感もありがたいことでした。

③短期契約は不安定ではある一方、多様な経験を得やすい仕組みです。また正社員だと半年休むことはできませんが、派遣社員だと次の契約を結ばなければ休みになるので長期休暇を作れます。②のメリットと絡めて、仕事と仕事の合間にまとまった独学期間を確保できるのは非常に有意義でした。

まとめますと、「時間を確保する」という方針を徹底し、ひたすらUdacityとCourseraに時間を突っ込んで、その成果物を素材に面接を受けてお仕事を頂くというサイクルで生きていました。

盲点

ちなみに、データサイエンス案件が派遣に出回るのは稀です*11。募集がかかっても他の求職者と競合して負ける可能性があります。そういった場合、ドンピシャでないにせよ近しい案件に応募して経験を積んでいくのもひとつの手です。案件を終えたとき、もう少し近い案件で仕事が貰える可能性が高まっているはずです。

私自身、業務未経験時にはほとんど見向きもされなかったのに、A社さんの仕事を終えたとき、驚くほど仕事の選択肢が増えました*12。業務経験があるというのは思っている以上に効果があります。運はコントロールできないですが、正しく前に進んでいれば運が巡ってくる可能性は高まると私は信じています。(ソフトウェア開発案件は数がありますので、その辺の制約は受けにくいと思われます。あまり心配はいらないでしょう。)

 

終章(ポエム)

ローマは一日にして成らず

物事を成すには根を張る時期があると思います。時期の長短はあれ根を張らないものは無いように思います。地中での営みですから目には見えません。「今日は1cm伸ばしたぞ」という実感を糧に黙々と張り巡らしていくだけの日々です。

そのような日々は重要である一方、私には自己肯定するのが難しい大変な期間でもありました。新しいことを始める時期は理想と現実の乖離が大きく、思い通りに物事が進みません。例えば、希望の仕事に応募したいけど力不足のため断られるというようなことです。私は周囲に望まれていない感覚に陥りました。無所属であることもそれなりにプレッシャーで、自分の存在価値が簡単に揺らいでしまいます。「何者でもないし何者にもなれない自分」の無力さを感じて気分が落ち込んでしまうことはよくありました。

しかし全体としては「きっと大丈夫、自分は間違っていないはずだ。」と信じられていたと思います。いずれ全てがポジティブな結果になると信じていました*13

いずれにしても「今日は1cm伸ばしたぞ」の日々を抜きにした成功など無いと思います。気分が落ち込んでしまったときは、ぜひ大きく飛躍するための今だと奮い立たせて、動画を1つみて教科書を1ページ読んで、「よし1cm伸びた」と大いに自分を褒めて頑張って欲しいです。きっと勢いがついてくると思います。1週間前・1ヶ月前に何をやっていたか振り返ってみたとき、思っている以上の進捗が感じられ、自信が得られるでしょう。

「自分にもできる」と信じる

冒頭で述べたように私は体育大卒なのですが、「現実にプロスポーツ選手になれると信じて生活する人」が身近にいたのは貴重な財産になりました。プロになる人は別世界の人だと思っていたのに、(失礼ながら)すごく普通の人たちだったのです*14

そうは言ってもトップクラスたる所以があって、なかでも「自分の可能性を信じる」マインドが決定的な違いなのではと私は感じました。実際のところは分かりませんが、”現実に”プロを見据えると、行動がそれに集約されてくるのではないかと思うのです。彼らが大学以前から継続してそのマインドで生活していたと想像したら、自分は何をやっていたのだと、自ら人生に蓋をするような生き方を反省しました。それは例えば「東大なんて入れるわけないじゃん」のような思考です。「(現在の実力から考えて)東大なんて入れるわけないじゃん」と一見合理的に判断しているわけですが、そんなことでは人生尻すぼみです。

はじめて機械学習の講座を受けたとき、数式が出てきてこれは無理かもしれないと思いました。数学ⅠAすらまともにできなかったのに、社会人になって急に数式を見せられたら怯みます。そんなとき「できるわけない」という気持ちを横にどけて「他の人ができるなら自分にもできるはず」と考えて取り組んだからこそ今があります*15

「他の人にできるなら自分にもできるはず」と信じて行動することで、少しずつ確実に世界は広がっていくと実感しています。今できないからと言って未来を諦める必要はないのです。

向き不向きの話

「○○な人はエンジニアに向いていない」という話は巷に溢れています。私は、そういうものを気にする必要はないと思います。実際のところ性向に起因する向き不向きはあるでしょうが一言で定義するのは難しく、せっかく興味があるのに”向いていない談義”によって気を削がれるのは勿体ないと思うからです。「できるようになったけど全然面白くないや」と感じたら向いていないのでしょう。

ちょうど執筆中にTwitterで「エラーログ*16読まない人は向いていない」という主張を見かけました。おそらくこちらの方は、「皆さんエラーログを読みましょう」という趣旨で発言されたのだと思いますが、これからエンジニアになろうと勉強している段階の人が「エラーログ読まない人は向いていない」という意見を目にするのは酷だと思いました。

エラーログを読むようになる条件があると思います。
・白黒画面にソースコードを書く体験(文字だけの画面が怖くないことを知る)
・エラーログの情報がエラー解消に役立つ体験(エラーログが原因の特定に役立つと知る)
・自分でエラー出力を組み込む体験(エラーが出力される仕組みを知る)

つまり、エラーログを読むかどうかというのは、それが有益なものだと理解するイベントを経験しているかどうかに依存しているということです。こういった条件がクリアされると自然にエラーログを見に行くと思います。加えて、英語へのアレルギーがないことも条件になりそうですが、いずれにしても経験で改善される問題だと私は思います。

「向いている向いていない談義」を必要以上に気に掛けず、自分の可能性を信じましょう。

謝辞

激動の3年間、もうやっていけないかもしれないと無力感に襲われたとき、周囲の皆さんが救ってくれたおかげで今があります。

派遣先で出会った皆様、ありがとうございました。技術不足でかなり肩身の狭い思いをしていましたが、話し掛けて下さったりご飯や飲みに行ってくれたのは本当にありがたいことでした。特に技術指導に時間を割いてくださったFさん、退職後なのに転職レジュメの添削をしてくださったTさん、リファレンスをしてくださったCさん、感謝しています。

友人、先輩の皆さん、ありがとうございました。些細な食事の機会でも変わらぬお付き合いをしてくれたことが大きな支えでした。特に、ソフトウェア・エンジニアに興味を持った時から相談させて頂いていた同じ大学のKさん、頻繁に交流してくれ職探しが難航しているときに知り合いまで紹介してくれたMさんありがとうございました。身近で応援してくれていた人が他にもいます。ありがとう。

最後に、キャリアチェンジしようか悩んでいるときから今に至るまでいつも相談に乗ってくれたEくん、君が「いいんじゃない?」と言ってくれたから一歩踏み出せました。改めて感謝しています。記事のチェックもありがとう!

おわりに

それなりに長くなりました。最後までお読みくださりありがとうございます。一貫して「きっとできる」とのメッセージを込めて書きました。私が周囲の人に助けられたように、この記事が誰かの役に立つことを期待しています。

 

 

オススメMOOC講座集

記事をお読みくださった方に向けて、オススメの講座集をこちらのページにまとめました。興味のある方は是非ご覧ください。

 

 

脚注

*1:例えばソフトウェア・エンジニアは数学も得意そうだと思われる節がありますが(私もそう思っていました)、数学的素養は全てのエンジニアに求められるわけではありません。データサイエンティストや機械学習エンジニアに数学は必要です。その他はあまり詳しくないのですが、VR/ARエンジニアは必要そうだなと思うのと、ゲーム系エンジニアも必要と聞いたことがあります。適当なことを言っているかも知れないので、気になる方は調べてみてください。

*2:税金や毎月の健康保険の支払いで「ああ…人間は生きているだけでこんなにも多額のお金が飛んでいくのだな」と天を仰ぎました。ただただ貯金が減っていく状態は大きなストレスになりました。

*3:この記事を執筆中にもスクールを経て入社した会社で営業させられたという話がTwitterで流れていました。

*4:最近は日本語化して使いやすくなりました。

*5:私は謙遜なしに英語が苦手でした。中学時点で半ばついていけなくなり、高校で完全に置いていかれました(センター試験:98/200点)。98点すら鉛筆を転がすようにして取ったもので本当の点数はそれ以下というのが私の実感です。しかし、独学はテストと違って制限時間がないうえ好きなだけ単語を調べることができるので、基礎文法さえあればやりようがあると感じています。ここでいう基礎文法とは中学文法で特に5文型の理解を指しています。私は受験時に中学文法から学び直したおかげで「文を構造に区切る」ことはできましたから、単語を調べながら字幕を読んでいくことができました。亀のようにですが…。

*6:スクールに通わなかったのはそんなに美味しい話はないだろうという疑念によります。この記事を執筆している今も高い金を払った割に成果を得られなかったという失意のツイートが流れてきました。そういった話を耳にしていたので、スクールの類は絶対にやらないと考えていました。

*7:その後TOEICを受験する機会がありました。スコアはなんと865!TOEIC受験直前の1ヶ月ほどで対策をしましたが、根本的な英語力が上がっている感覚でした。Udacity 様様です。

*8:英語字幕を読むとき、単語を調べても分からないなら、文を適切に区切れていない可能性が高いです。中学文法の教科書で5文型とそれに準ずる内容を勉強してみるのを私の経験上オススメします。

*9:独学期間中に作成した自作アプリを手に就活しましたが、未経験者が簡単なアプリを作ったというだけで正規職に採用されるのは難しいことを体感しました。派遣前にあるベンチャー企業に正規採用されていますが、派遣に落ち着いたところからお察し頂ければと思います。

*10:B社はAIサービスを開発するチームで、A社でJavaの経験があったのでC#への移行がスムーズなのではと前向きに捉えてくださったことと、その時点でCourseraの機械学習・深層学習をひと通り学び終えて、Udacityで自動運転の学習を始めていた点を評価してくださったのかなと思っています。C社はUdacityの自動運転講座が終盤に差し掛かっているタイミングで、自動運転の案件で応募しました。結果的に別な案件になってしまったのですが、B社での経験と併せてやる気の部分を評価してくださったのかなと思っています。どちらも私の想像です。

*11:私が派遣をしていたときは、時期によって3~5件程度それらしい案件がありました。機械学習エンジニアとしてバリバリやれそうな案件が1件あって、その他はその周辺業務というような件数構成のイメージです。もちろん0件のときもありましたが、1,2ヶ月の間に何かしら出てくる印象です。データサイエンス案件はそれより少なめな印象でした。

*12:A社さんではJavaAndroidアプリを開発する業務だったのですが、そこから派生して「Javaを使ったWeb開発案件」というようにキーワードに紐づく可能性が広がるイメージです。

*13:家で育てていた観葉植物の鉢替えをしました。鉢をひと回り大きなものに変えて以降、枝あたりの葉の数が増えたのは興味深いことでした。以前は木が上に伸びて新しく葉をつけた分だけ下の古い葉が落ちてしまっていたのですが、鉢のサイズが大きくなり根を広くたくさん張れるようになったからでしょうか、古い葉を残しながら新しい葉をつけられるようになったのでした。葉が豊かに茂るのを見て「人間も同じだな。自分も根を張っている大切な時期なんだ。」と勇気づけられました。

*14:競技をさせたらもちろん普通じゃないです。ただし「同じ人間なんだ」という発見はその後の私に非常に大きな影響を与えたと思います。

*15:動機づけが高くても正しく実行できなければ成果には繋がりませんが、MOOCの講座が正しく実行する手助けをしてくれたので、「自分にもできる」と信じることが重要でした。

*16:https://wa3.i-3-i.info/word1417.html